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2:エクスプレッションをかじってみよう
まず、サンプルファイルをダウンロードしてください。サンプルファイルのコンボ1を開いてください。そのコンボには3つのレイヤーがあり、上からレイヤー名をマゼンタ、ブルー、グリーンとなっています。
AEの基本:命名すること
まずここで注意するのは、レイヤーにはしっかり命名することです。
プログラミング全般に言えることですが、目標とするオブジェクトに名前が付いていないと、後日どこに何があったのか分からなくなってしまうからです。大規模なコンポジションになると、気の遠くなるような作業が待っています。
命名規則は、誰が見てもハッキリ分かるようにしてください。私の場合、漢字、ひらがな、カタカナについては全角、英数字については半角を使用します。また、文字の区切りとしてよく使われるスペースは半角と全角が分かりにくいので、半角アンダーバーを使うようにしています。なお、ハイフンは、マイナスと間違えることがあるので避けています。
エクスプレッションを適用する
では、サンプルのコンボ1を開いてください。
エクスプレッションを使うには、まず、エクスプレッションを追加したいマゼンタレイヤーの「トランスフォーム」>「位置プロパティ」を選択し、「アニメーション」>「エクスプレッションを追加」を選びます。
すると、位置のパラメータの数値が赤字になりエクスプレッションが適用されていることが分かります。
タイムラインを見ると、transform.positionという文字が書かれています。
これはtransform(変形)プロパティグループに属するposition(位置)プロパティに、何らかのパラメータ(数値)を与え、変形(この場合、移動です)させますよといった意味です。
エクスプレッション初級01
では、transform.positionを消して、[10,20]と入力してみましょう。(コンボ2)
[10,20]
入力は必ず、半角英数にして打ち込んでください。ここで注意していただきたいのは、必ず、かぎ括弧[]で数値を囲み、数値と数値の間を「,」カンマで区切るということです。
AEのエクスプレッション入力欄は小さくて見にくいのでカンマをピリオドと間違えて打つこともありますので注意が必要です。
では、結果を見てください。位置プロパティは入力した通りxに10、yが20になっているはずです。
では、次に進みましょう。
一旦、このエクスプレッションを削除してください。削除するには、altキーを押しながら、凹んでいる「=」マークをクリックすることでエクスプレッションを解除できます。
エクスプレッション初級02
削除できたら、再度、位置プロパティを選択しショートカットで、Shift + alt + ^ を押してください。
すると transform.position が表示されます。
現在、位置パラメータは640、360になっていますが、タイムラインに表示されている、transform.position に続いて+10と入力してください。(コンボ3)
transform.position+10;
とすると、左側の位置パラメータは650、360となりました。次は、別の構文で記述してみましょう。
10+transform.position;
これも、transform.position+10; と同じ結果になりました。つまり初期値640に対し10を足して650にするという意味で、足したい数値は transform.position の前後どちら側にあってもかまわないということになります。